看護学生のころから気になっていた「実習に行くと看護師さんが怖い」。
いろんなコメントや記事などでもよく見るのですが、私も実際に看護学生時代に看護実習を経験した身としても「正直怖いっす」って思っています。
でも、なぜ看護学生に厳しいのか?を考えてみたのですが、私が実際に働いてみて看護学生に厳しい同期を目の当たりにして考えたことをまとめてみました!
看護学生のリアル!~ホンマ勘弁してくださいよ、看護師さん~
はじめに、看護学生って何が厳しいの?と思っていらっしゃる方へ、看護学生の過酷な学生生活をお伝えします♪
気が抜けない3年間~余裕の1年生~
私は専門学校に行ったので、3年間の学生生活だったのですが、正看護師がとれるのは
・大学
・高校から専門学校まで一貫しているところ
などもあります。
今は准看護師は少なくなっており、学校に行くなら正看護師を目指す方が多いと思います。
専門学校の1年目は座学が多く、心理学・文学・人間関係論などなどを受講します。
私の行っていた学校は1クラスのみの40名の学校。全校生徒は120名もいないくらいの学校でした。
1人でも抜けたらわかるような、高校の延長線という感じのイメージでした。
※私は大学4年も卒業し、24歳で看護学校に入りなおしたので単位も取っていたので行かなくてもOKでした。
非常にアナログな学校だったので、いい面もあれば大変な面も。アナログすぎる大変さは1年目ではわからないのですが、実習が始まったら思い知ることになります…
そんなかんじで、1年が流れるように過ぎていきました。
1年生の時にもっと解剖整理を勉強していればよかった…と思ったのが本音です。
2年生になると各論に入るのですが、解剖整理が頭に入ってないと、後々実習や国家試験の勉強のときに苦労します…
1年生のうちは時間があるので、基礎をしっかり頭に入れておくことがおススメ!
気が抜けない3年間~ちょいちょい実習がはいる2年生~
2年生になると、少しずつ実習も入ってきます。
2年生はまだ少し余裕があるのですが、後半くらいから少し忙しくなってきます。
というのが、少し実習が入ってくるかもしれないからです。
実習はなぜ忙しいのかというと、記録と事前学習のオンパレードだからです。
事前学習は受け持ちの患者さんを事前に教えてもらい、その患者さんの疾患や持病などを調べ、ルーズリーフにまとめることです。多いと、ルーズリーフ100枚ほどの情報をまとめたノートをもって実習に挑みます。(ルーズリーフはすべて手書きです。腱鞘炎の末路)
まだ、慣れていなくてストックがないので、基本的にストックづくりです。
※疾患のまとめているストックが多い程、3年生になったときに楽!実習前に事前学習が減るからです!しかし手書きで書いてく必要があるので(今は手書きではないのかも?)先に疾患をやろうとおもっても、受け持ちにならないこともあるので先走り学習は注意!要領よくすることがおススメです。
2年生の余裕の時に、必ずする!という疾患についてはまとめておくこともいいかも!
気が抜けない3年間~地獄の実習が襲う3年生~
3年生が1地番ラク!という人もいますが、その強者というのは1年生・2年生で着実に勉強し学習のストックができている人たちです。(涙)
実習は記録と看護過程、そして関連図を2週間の間に完成させ(患者さんが退院して担当患者さんが変わるときは、次に受け持ちになった患者さんの記録をはじめからしていきます。これが過酷。)
そのうえ、事前学習が入ってくるので実習の時は寝ていない学生が多く、しかも病棟に行くときはエレベーターは使えないので7階まで朝上がり、30分以上ある申し送りの間も立ちっぱなしで、何人も貧血で倒れる人がいたくらい!
これが12月くらいまで続き、1月頃からは国家試験の勉強!(国家試験の勉強は楽しくて実習の知識や関連図などがとっても役に立ちました!)
3年生の実習は膨大な記録の量と看護師さんが人間として対応してくれない(切実)で、精神的にキツイ日々でした。
その中でも、あの病棟の○○さんはすごく意地悪、とか〇〇さんは神対応!とか看護学生の間で人間性の情報はすぐに回るので、みんなで意地悪な看護師さんや病棟をシェアしていました♪
看護師が看護学生への当たりがキツイ理由
看護師を取り巻く環境がそうさせていることが多く、それを3つに分けてお伝え致します。
指導の仕方は教わっていない
看護学生、責めないで…私たち学生への対応を学んでないんです…
というのはこれは個々の人間性に任せている雰囲気あります。副主任や主任レベルになると教育というところでの勉強会もあるのですが、看護師は同僚ですら助け合うことが少ない現場も多いです。
案外個人プレーなところは大きい。
そして、先輩のやり方を見て仕事の効率の良さや手技などを覚えていくため、後輩や看護学生への対応も先輩のを見て覚えていきます。
そして、なんといってもいくら酷い対応をしていても、だれも何も言わないこと。
おそらく、企業などでは後輩に対する教育をしっかりしていく必要があるため上司がそれを注意する企業も少なくないと思います。
しかし、看護師長がそこまで言えない性格だったり、後輩や看護学生への態度に関して全く関心を持たない方もいます。そんな方だとどうしても職場の雰囲気も悪くなるし看護学生を人として扱ってくれない現場も。
そんな病院に行きたい!って思わないと思うのですが、人手不足と頭を抱える前に「働きたい!」と思ってもらえるような職場環境いすることが一番近道のような気もします。
看護学生を大切にする精神はどこにも記載されていない
看護学生に辛い経験をした方はもしかすると看護師になったときに同じような態度で看護学生に厳しくする可能性があります。
私は厳しいとこは悪い事ではないと思っています。
しかし、厳しいのと嫌味を完全に掛け違えている人もいます。
こうなると、その人の人間としての良心が問われるとっころではあるのですが、その人に対する優しさや看護学生を育てるという精神や教訓などはどこにも記載されていないし、だれも教えてくれないのです。
だから、看護師が厳しい(いや、もはや嫌味だ)なのは、そういったことを病院では大切にしていないのかもしれないです。
忙しすぎて精神的に疲弊している看護師も。
私の友人はとても優しい有能な看護師でした。
彼女の周りには人が集まり、ユーモアにあふれた人間でした。
そして、看護師5年目。
ユーモアで有能な彼女は俳人のような看護師になっています。
なぜ?
多忙な病棟で働く彼女は子育てと夜勤、終わらないカルテ入力、職場の人間関係が悪く、かなり疲弊してしまいました。
そして、余裕もないのでどうしても看護学生にも冷たい態度。(同僚にも元気がない)そんな状況の友達を見ると、働く活力を奪う多忙さと張り詰めた緊張感で疲弊してしまっています。
残念ながら中にはそんな疲弊した看護師もいます。
頑張る看護学生へ
頑張っても頑張っても理不尽なことで怒られたり無視されたり…
看護学生頑張ってるのに、報われない・・・
私は毎日の実習が嫌で嫌で本当に辛い日々だったのですが、その時こう思って乗り越えました。
「こんな経験はあまりできない。だから、今こうして辛い気持ちを次の世代へ残さないように自分は人として看護学生や後輩へ配慮しよう。
それに、どこで立場が逆転するかわからない。みてろよ~~~~!」
と思って頑張りました!
振り返ると、私はとてもいい経験をしたなと思いました。
こうして文章を書けるのも、経験をしたからです。
その経験を生かして、是非皆さんも負けずに素晴らしい看護師になってほしいと思います。
時間は過ぎます。
悩んだ分だけ、人にやさしく人の気持ちがわかるようになるので、素晴らしい看護がでいると思います。
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