石田衣良:爽年を読んで感じること
石田衣良さんの本は「池袋ウエストゲートパーク」の印象が強い方も多いと思います。私も何冊か読んだ事がある、好きな作家さんです。
さて、今回は映画化にされた「娼年」の続き、最終章の「爽年」について。すごく衝撃的でもあり、スーッと馴染んだ内容でもあった本なので紹介します。
『この本の主人公は娼夫の男の子です。そしてその男の子が出会う女性たちの話。 』
娼夫という概念が全くなく、今まで「なんで男性だけ風俗があるのだろう?」と思ったことは幾度となく思ったことがあります。
そして、なんとなく今までモヤモヤしていたことが解決した。そんな気持ちにもなりました。
そうか、女性用風俗もあるんだ!と。そして主人公のリョウ(映画では松坂桃李が演じている)のがすごく女性に対しての対応がプロフェッショナル。
傷ついた女性が行き着く先に、リョウがいろんな形のセックスを通して、癒していくストーリです。
女性にとって「セックス」というものは結婚まで守るべきもの!だと未だ言われる程、重きのもであるのに対して、昔から性を売りにした商売があるということは女性の貞操観念は二極化していたのだろうと感じます。
その上男性よりも女性へ性の方が抑制されているのではないかと思うのです。そういう教育なのか、私は高校の時に初めて彼氏ができ、彼の家に遊びにいくときお母さんから「気をつけなさいよ!」と言われたことは鮮明に覚えています。
手すら繋いでもないのに、何を気をつけるのか?異性に関心を持つことはだめなことなの?と考えるとなんだか付き合っていること自体が悪いことに思えていたのです。ただ、性への関心は大きかったのでなんとも不健康な性への抑制だったのかなと感じます。
その母からの言葉は私にとって衝撃的な言葉で、その後も私の人生にも付きまとう劣等感のような物になっていきました。
私も結婚前に何人かの男性とお付き合いをし、セックスもしました。
今まで、女性は受身である事が当たり前だと思っていたのですが、そうでない世界も存在しそこでの女性はイキイキとしているのではないかと思ったのです。
そう、この爽年を読んでそれは確信へ・・・
セックスでの悩みが解決する場所になる
爽年の中で私が着目したのは、リョウに依頼してくる女性たち。
傷付いていたり、何かしら性に対してのコンプレックスがある方が訪れます。どんな女性でも何か性へのコンプレックスはあるのではないでしょうか。みんな悩みや言えないことってあるんだという安堵と共に、そのコンプレックスを受け止めてくれる男性がいるんだという安心もあり、その安心の中で自分の性を思う存分堪能してみたいなとも思いました。
そう、おそらく女性はセックスに対して消極的であり、そうならざる終えないのも男性側からの女性とは?という「イメージ」に支配されているからだと私は思うのです。
ちょっと恥じらいを持っていた方がいい。自分から積極的に行かない方がいい。とことん受身でいてほしい。自分本位で気持ち良くさせたい。
などなど、男性の希望はこのような気持ちが多いのではと思うのです。
本当はそんなことはない。
女性もセックスを楽しみたいし、快楽を堪能したい。
でも、快楽を知らずにセックスが苦痛という女性は山ほどいるわけです。
あまり経験がなく、セックスに追求心のない下手な男性としかセックスをした事がない女性はセックスの欲求はどんどん減退していくようです。
そんな女性たちが、行き着く先が今後「女性用風俗」になるのではないかなと思うのです。男性よりももっと需要があるきがします。
以前、人気YouTuberの女性が女性用風俗に行った渡欧体験を話している事がありました。その内容は「とにかく気持ちがよくて、初めて潮吹いた!」と話していたのです。
そして、終わった後の感想は「スッキリしたー!」
これってすごく、健康的!!!と思いました!
そうだ、相手に任せてたら自分が気持ちいポイントを一生知らずに死ぬなんて・・・
だからこそ、女性用風俗は健康にもいいし、なんか人間らしいなとも思うんです。
欲求をもっともとてもいいんですよ、きっと。
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